空飛び猫
「空飛び猫シリーズ」
ゲド戦記などの作者、アーシュラ・K・ル=グウィンの絵本(村上春樹訳)です。
生まれつき翼がある4匹の子猫のお話。
子猫たちは町のごみ捨て場で生まれましたが、お母さん猫に
『ここは子どもたちが成長するのにふさわしい場所ではありません。
おまえたちはここから出ていくためにその翼を授かったのです』
と言われ、空を飛んで旅に出るお話。
村上春樹の訳注も丁寧に解説されていて、
絵本の中では『ミィ、ミィ』という鳴き声が『私よ(ME)!私よ(ME)!』という救いを求めるメッセージであったり、
『ヒィ(嫌いだ)!、ヒィ(嫌いだ)!』という鳴き声も、
「HATE!」という人種差別や社会的不平等からくる憎しみを表していることがわかります。
またシリーズ3冊目では、幼いころにとても怖い目にあって言葉を話せなくなった一番下の子猫が、翼のない普通の猫から「辛かった時のことを表現するように」と働きかけられ、とうとう言葉を発することができるようになる場面もあります。
ファンタジーではありますが、作者の都会生活、機械文明に対する反発、差別のない世界、癒しを求めるメッセージを感じました。(さすがル・グウィン、村上春樹です)
両親の猫には翼がないのに 、どうして子猫たちに翼があるのか?
『この子たちが生まれる前に私が見た夢のせいかもしれないわ。
あれは空を飛んでこの町から出ていく夢だったもの』
と母猫は言います。
(空飛ぶ夢をみたせい?・・思わず、子どもたちの背中を見てしまった私です。)
こちらはわが家の「空飛ばない猫」たちです。
チーちゃん、(一番デカくなってしまった・・)
翼はないようです。
一番新入りのやんちゃジョビー。
唯一のお嬢さん、シャオ。(一番の名ハンター)
主人の服にすっぽり・・
ハンサムなニック。(お兄ちゃんなのに大人げない)
猫は翼で飛ぶのが似合う気がします。
犬は専用飛行機で飛びそうな・・・?
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