何もかも、あらためて生みださなければなりません。(過去記事です)
以前、下書きのように書いた記事です。
季節外れですが・・・
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図書館で欲張って借りたけど、全部は読み切れそうもありません。
素敵な文を見つけたので、明日返す前にここに残しておきます。
きれいな装丁に惹かれて借りました。
「空と大地の時禱書」の帯文もいいでしょう?
星や太陽、雨、風、大地に立つ木や咲く花、草、そしてそこに生きる動物や人間の営みすべてを見つめる眼差しがそのまま詩のようです。
「一月は心配性の月」というのが楽しい。
その「一月と氷」から・・・
・・・すると今度は男の子が、窓のところに行って、
カーテンを少しまくって、こう言うのです。
「星がたくさん出てるね」
一家の主が笑顔になります。
「いよいよスケート靴の出番だな」
「寒いのが長く続くかしら」と母親がたずねます。
「星が出ているんだ、きっとそうなるだろう」
それだけ言うと、二人とも腰を上げ、
空模様を肌で感じるために扉を開けて外に出ました。
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(夜)それでも草木の世界は眠ったままです。
深く、満ち足りた眠りの中にあります。
だからこそ星たちは親しげに地上を見下ろし、静かな夜になじみ、
こちらに近寄ってくるようにも見えるのです。
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今は一年の始まりです。
何もかも取り戻し、強く求めていかなければなりません。
宝瓶宮の水から、夏至を彩る溢れんばかりの青と緑に至るまで。
何もかも、あらためて生みださなければなりません。
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星の数が多すぎて、押しつぶされるように感じます。
見れば見るほど、それだけ多くの星が降ってきますし、
いつまでも見続けていると、
星に魂を傷つけられるかもしれません。
星に別れを告げる時間になりました。
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凍えた空と無辺の大地を、そっと二人きりにしておかなければなりません。
空には大地の懐に深く食い込んでもらう必要があるからです。
空の侵入を待っていた大地は、
そこで初めて冬を受け入れ、
今度こそ間違いなく、冬が万物支配者になったことを認めるのです。
こんな感じで、(もっともっと素敵な言葉があるのですが)12月まであります。
「これは買ってしまうかも」という予感・・・