長田 弘の本からつながって・・・パラパラ漫画へ
長田 弘の「本という不思議」を読んでいたら
「ゲド戦記」を書いたアーシュラ・K・ル・グインの詩を見つけた。
才気溢れる少年は禁止された魔法を使うことになるに違いない。恋するに違いない。自分の役割を果たすべく旅を続けるに違いない。
それはとても感動の物語だ。
しかし何より「ゲド戦記」最後の巻で、大賢人とまでなったゲドが、旅ですべての力を失い大賢人の地位を自ら降りて故郷の島に戻り、巫女だった未亡人のテナーと暮らすまでを描いた、ル・グインが好きだ。
彼女の詩を読んでますます好きになった。
「新しい家のために(For the New House)」
ねがわくは、この家が、台所の匂いで
満ちあふれますように。そして影と玩具と
ねずみの巣で満ちあふれますように。
そして、怒りの声と流れる涙で、
そして、深い性的な沈黙と、
けっして説明できない神秘的な始源の音で、
そして、収集品と記念品と沢山のがらくたで、
そして、ただただ、ずっと穏やかに、
木の葉をふるわせて流れゆく優しい風と、本と、
そして、カーテンをしきりにひるがえす
一瞬の激しい風のなかに、サッと、素早く
銀のように閃く、子どもの人生の新鮮な日々で、
この家が、いっぱいに満ちあふれますように。
これまでも、これからも、いつまでも。
ねがわくは、この家の土台とドアフレームに、
通るたびごとに、変わらぬ恵みがありますように。
ねがわくは、雨が、部屋に落ちてくることなく、
屋根にだけ落ちてきますように。
ねがわくは、窓から、くっきりと
リンゴの木の枝と花が見えますように。
そして、あなたが、この家に在りますように。
音楽が、楽器のなかにあるように。
ル・グインの詩をとりあげてくれた長田 弘氏は今年の五月に亡くなった。
優しい言葉で、「本当」を語る長田氏の詩も好きだ。
長田氏自らの朗読で「世界はうつくしいと」を聴いたらじんとした。
【長田 弘】詩「世界はうつくしいと」(長田弘さんの朗読) - YouTube
じんとしたところで、鉄拳のパラパラ漫画「振り子」を見た。
わかっていたけど、やっぱり泣けた。
なぜか「閲覧注意」になっている。理由がわからないが、「絶対泣いちゃうから注意」なのかも知れない・・・
この記事つながっているかなぁ・・・
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