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「トーべは人類への贈り物です」      ビビカ・バンドラー

  f:id:ley-line:20150524092958p:plainムーミン谷への旅」トーベ・ヤンソンムーミンの世界   講談社 

 

トーべ・ヤンソン(1914-2001)

       f:id:ley-line:20150523005505j:plain    f:id:ley-line:20150521195159j:plain 若かりしトーベ

 

彫刻家の父、画家の母を持つスウェーデンフィンランド人。

ご存知「ムーミン」の作者です。

父親は、真夜中に火事があるとトーベを起こして抱きかかえて火事見物に走ったり、嵐がきて人々がボートを陸に引き上げるようなときに、雷と嵐が最高潮になると家族をのせて船出する人でした。

一方、母親はトーベがまだ文字を理解できない頃から、毎夜のように絵本を読んで聞かせ、いくつになっても絶対的な安心感を与えました。

究極の冒険と真実のやすらぎ、「ムーミン」の核は両親から受け継いだのでしょう。

 

ムーミン」に登場するキャラクターはみんな個性的で、魅力的です。

中でも”スナフキン”と”リトル・ミィ”は大好きです。

 

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”リトル・ミィ”の名言集を見つけました!

      www.youtube.com

 

 

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                                誕生日に海で泳ぐトーベ

 

ムーミン」は島ぐらしのなかから生まれました。

トーベは子ども時代からフィンランド湾の小島で夏を過ごし、1947年には弟と一緒ににフィンランド湾の小島を借り『たのしいムーミン一家』を執筆しました。

以後も1965年から1991年までクルーブ・ハル(通称ヤンソン島)という弧島で夏を過ごしました。

電気もガスも水道もなく、真夏以外は岩島かと思うような枯れた、桟橋もない島です。

嵐が来れば島の上を波が越え、質素な小屋は波しぶきに洗われるという不便で危険なこの島でトーベは数々の作品を生みました。

 

8月ころ島を去る時に、トーベは遭難者のためにメモを残します。

「かまどの空気が抜けない場合、春の終わり頃なら、煙突に鳥の巣があるかもしれません」

「南と東の紙シーツのカーテンは取りはずさないでください。秋の鳥たちが、家を突き抜けてしまいます」

「なんでもお使いください。ただし、まきは補充しておいていただけると、ありがたいです」

そして、玄関のわきの柱に鍵を下げておいたそうです。

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                                                                                   ハル島のトーベの小屋

 

ハル島での生活とヨーロッパ旅行DVDの紹介映像。

楽しそうに踊るトーベがたまりません!

www.youtube.com

 

第二次世界大戦中、フィンランドソ連軍やナチス・ドイツ軍に侵入され、首都ヘルシンキは連日砲弾にみまわれます。トーベのアトリエの窓ガラスも爆風で飛んだそうです。

こうした経験が「ムーミン」の物語に、自由であること、小さき者の主張というトーベ自身の心の叫びが込められているのだと思いました。

ムーミン」は楽しいだけではなく、孤独や不安、あらがえない自然の恐怖、大人になるという試練などが織り込まれていて、大人になってこそ心に響く物語だと感じます。ここにきて、もう一度ゆっくり読みなおしたくなりました。

 

     「私たち旅人は いつでもどこでも

      なにがあっても 慌ててはならない。

      旅人が整えるべき準備は 山ほどあるが

      好奇心を抑えきれず 旅立たざるを得ないのだ

      もう十分だと思えるまで・・・」

                                                              ト-ベ・ヤンソン

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            エピソードは「ムーミン谷への旅」から引用しました