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「わたくしといふ現象は」  リンゴが空へと落下する? 3

 

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   「・・・風景やみんなといっしょに

  せはしなく明滅しながら

  いかにもたしかにともりつづける

  因果交流電燈の

  ひとつの青い証明です

  (ひかりはたもち その電燈は失はれ)」

     「春と修羅」序   宮沢賢治

 

 

 私たちの世界の根底には「一つのエネルギーフィールド」だけが存在する と言われていますが、そのフィールド(光の海)はいったいどういうものなのでしょうか?   

 

 世界の成り立ちを研究する量子物理学では、ある現象を説明する法則を発見した途端、その枠に収まらない別の現象が現れています。

それはまるで、本当の世界の姿を明かしたくなくて、人間とかくれんぼしているかのようです。しかもただ隠そうとするだけでなく、自分のありように関するふるまいを進んで受け入れることもします。

ミクロの世界の対象を素粒子という形で提示すれば、それを裏づける実験が見つかり、電磁波だと仮定すると、世界は喜んでそれに呼応する形で自分を現わします。

 

「世界が構成されている本質は質量を持つ物質か?」 「そうだ」

「ひょっとしてやはり、エネルギーなのか?」  「そうだ」

電子(光)は粒子としてふるまい、また波としてふるまいます。

私たちが目にしたい面をこちらに向けてきます。ーまるで鏡のようにー

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これは実験者が対象と独立して「世界のありよう」を観察しているのではなく、観測

結果に関与しているということです。

では、研究は徒労なのでしょうか?

とんでもない!

これは「私たちが意識を向けたものが、この世界の現実となる」といいう事で、 これはすごいことだと思います。私たちが現実を創っているのです!

そして素粒子がこのように自由にふるまうという事は、同じ物質からできている私たちだからこそ、自分の体や世界を自由に変えることができるということになります。

      

 

「トランサーフィン」の作者は、私たちが認識する世界は二つの側面を持った二元鏡に似ているといいます。

手で触れることができる物質的側面と、知覚できないが、それなりの客観性を持つ形而上学的側面。現在の科学は鏡に映し出されているものを相手にしており、秘儀、密教などは鏡を向こう側から眺めようとしている。

 

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そして、その二元鏡の向こうにあるのが「世界の根底にあるエネルギーフィールド」。

作者はそれを「バリアント(バラエティな)空間」と呼びます。

そこには過去・現在・未来に起こりうる全てのシナリオが保管されているといいます。

    

 

宇宙の基盤を形成し、古代リグ・ヴェーダの宇宙賛歌の「無さえも存在しない、まだ空気や天国さえない世界」から宇宙が始まった瞬間を今に伝え、知性を持つエネルギーとして、私たちの外部世界のみならず、内面にも存在する空間。

 

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三次元空間では「どこにでもありながらどこにもない」ことになりますが、どうしたらそこにアクセスできるのしょうか?

実は私たちは誰もが毎晩そこへ出かけているそうです。ー夢を見ることですー

また、私たちの記憶は脳の中に蓄積されているのではなく、バリアント空間にあり、脳はバリアント空間にあるデータにつながるアドレスを保管していて、必要な時に取りだしているのだそうです。

また、科学的発見や芸術の傑作は理性がバリアント空間から魂を介して受け取っているといいます。この理性と魂の一致の状態にある時「魔法の力」が生まれるそうです。

 私たちの認識の基盤である、二元鏡の取り扱い方、そして私たちはバリアント空間でどのように現実を創造しているのか・・・

次回はそんなことになると思います・・・たぶん・・・

        

 

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   「・・・ただ、たしかに記録されたこれらのけしきは

   記録されたそのとほりのこのけしきで

   それが虚無ならば虚無自身がこのとほりで

   ある程度まではみんなに共通いたします

   (すべてが わたくしの中の みんなであるやうに

    みんなの おのおのの なかのすべてですから)」

           「春と修羅」序   宮沢賢治

 

 

参考、引用

「聖なるマトリックス」  グレッグ・ブレイデン著

「トランサーフィン 鏡の『超』法則  ヴァジム・ゼランド

「『唯識』という生き方」  横山紘一

宮沢賢治詩集」  宮沢賢治